プロジェクト全体を監視・統制し、標準化されたプロセスを維持する役割を担うPMO。本ページでは、そんなPMOが品質管理にコミットする際のポイントや重要性、課題となっている事柄、求められるスキルなどについての情報を取りまとめてご紹介しています。
PMOが品質管理において実現すべきことは、顧客の期待を満たし、組織の信頼性を高めることに尽きます。具体策の筆頭に挙げられるのは、品質の一貫性をいかに確保するかという点。例えば同じ企業内であっても、プロジェクトによって品質基準や管理手法が異なるという事態は往々にして起こります。そこでPMOは、全体の品質基準を統一化し、全プロジェクトに適用させるという役割が求められます。
もうひとつPMOの重要な役割は、リスクの軽減と早期の問題解決。例えばプロジェクトの進行中に品質に関するリスクや問題が生じた場合、PMOは速やかに改善策を提示することで、品質低下を最小限かつ短期間に食い止める役割を担います。
品質管理を担うPMOを内部に組織することは重要である反面、課題もあります。最も高いハードルは何と言っても人的資源やリソースの問題。品質管理を専門に行うPMOを設置することはコスト面でも大きな負担となり、とりわけ中小規模の事業者ほど、負荷が高くなります。
また、プロジェクトチーム間のコミュニケーションというのも重要な課題です。PMOは企業全体の品質管理基準を徹底させるという役割を担いますが、権威的、中央集権的な押し付けと、捉えられてしまうとプロジェクトチームの反発や士気低下に繋がりかねません。PMOはプロジェクトチームとのオープンな対話や円滑なコミュニケーションを行い、品質管理基準に納得してプロジェクトに取り組めるように誘導することが求められます。
品質管理PMOの一員として活躍するためには、品質管理や品質管理に関する深い知識や技術を習得することが不可欠となります。品質管理プロセスや標準化された品質基準(ISO規格やCMMIなどの国際的な基準)に準拠した品質管理の手法を理解し、実践できるスキルを身に付ける必要があります。
そうした知識を身に付けた上で、技術面では品質管理ツールを使いこなす、データ分析を的確に行うことが求められます。例えば自社で進行している大きなプロジェクト全体の品質を監視するため、JIRAやTrelloなどのプロジェクト管理ツールやデータ分析ツールを駆使し、問題が発生していないか、プロジェクトの進行は順調かといったことを追跡。収集されたデータを基に、品質改善にどのような方策があるかを見極め、実践します。
そして、知識や技術に加え、品質管理PMOにはコミュニケーションとリーダーシップが必要です。プロジェクトに関わる全てのメンバーと会話ややり取りを交わし、品質に関する問題や懸念を組み上げ、解決できるかが腕の見せ所。ほか、品質に関するビジョンを示し、品質目標の達成に向けた明確な方向性、問題が発生した際には最適な解決策を導き出すというリーダーシップが不可欠です。
PMOが品質管理を最適化するために行うべきことは「成果物の正確な定義と確認」であり、様々な業種や現場に共通して言えることです。例えばIT企業がサービスを開発しテストする場合、設計フェーズでのシステム設計書や開発フェーズのソフトウェアのソースコード、テストフェーズのソフトウェア検証の結果とエビデンスなどが成果物になります。プロジェクトや業務によって、会議の議事録、開発設計書、テスト仕様書など、成果物が変わります。最終的な「成果物」の認識に齟齬が生まれないよう、PMOは成果物を正確に定義する必要があります。
PMOがプロジェクトの進捗や状況を常時把握し、携わるチームやメンバーに対して的確に情報を発信し共有するということも、品質管理の重要な方策です。例えば顧客からの依頼で進行中のプロジェクトに対し、要件の追加や部分的な変更などの要望が寄せられた場合、PMOは速やかに開発やテストの担当者に情報を共有しなければなりません。また新たな要望によって、品質にどのような影響を及ぼすかを開発チームに分析させ、調査結果に準じて適切な対応を行えば、品質低下を回避することに繋がります。
以上のように、品質管理PMOは企業全体の品質管理を包括的に担う重要な役割をもち、品質低下を事前に回避するためにも不可欠な存在です。しかしながら、そうした人材を社内で育成、外から採用することは、人的資源やリソースが限られている中、難しい問題というのが実情ではないでしょうか。
社内の人材で品質管理PMOを組織化することが困難という場合には、PMOを支援してくれるコンサル会社を活用するという方法もあります。以下のページでは、プロジェクトを成功に導くおすすめのPMOサービス会社を紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
POINTあわせて読みたい関連記事


